走塁

秘伝の書「野村の考え」の内容を解説した本。プロ野球ではどんなことを教えているのか【そのとき野村が考えていたこと】⑤

投稿日:2019年2月17日 更新日:

そのとき野村が考えていたこと ~野村克也の野球論、人材育成・組織術 (新書y)

三塁走者のギャンブルスタートについて

プロ野球などでもよく言われるギャンブルスタートを生み出したのはヤクルト時代の野村監督であると言われています。

現代の野球ではあまり使われる戦術ではありませんが、それがどのようなものなのかを見ていきましょう。

ギャンブルスタート
走者は「一か八か」ギャンブルでスタートを切ります。一死走者一三塁で打者が八番の時などにスクイズの代わりに使ってみてはどうでしょうか。
しかし、ギャンブルスタートはランナーのリードのスタートのタイミングが実に難しいのです。そもそもランナーのリードには、「第一リード」「第二リード」があります。簡単にいえば「第一リード」は牽制が来てもアウトにならないまでのリード、「第二リード」はスタートするまでの助走で、投手が投球動作に入った段階でさらにリードをすることを指します。
ここで工夫したのが、第二リード時の三塁走者の右足です。ギャンブルスタートは第二リードからの話ですが、打者がミートする瞬間、三塁走者は「第二リード」の左足から右足への体重移動の途中になるようにタイミングを合わせるのです。打球が転がったら本塁へゴー、フライはストップ、空振りや見逃しは素早くバック、ライナーだったらダブルプレーは仕方ない。
走者は自分の右足が上がってから地面に落ちるまでに「ゴー」か「ストップ」を判断する。右足が地面に着いてからでは遅いのです。
楽天時代、このタイミングを会得する練習をかなり選手にやらせました。

書籍より

私は、三塁走者のスタートについては過去に色々とこだわったことがありますが、今は

内野が前進守備のときに内野ゴロで本塁にスタートをしても絶対にアウトになる。

と割り切って、あまり練習をしなくなりました。

相手守備の深さも関係しますが、ベースラインくらいに守られてしまうと、正面を突いた打球は絶対にアウトです。

そして中間守備や完全に後ろに守っているケースでは本塁送球はないので、そこまでスタートにシビアにならなくてもいいのです。

当然、走者の足あわせのテクニックは必要なので練習はさせますが、三塁走者が内野ゴロの間に本塁生還するのは至難の業であると思います。

それならばスクイズをかけるか、以降の打者に任せて安打や犠牲フライを期待するかの方がいいと思われます。

私は三塁走者の動きは必ずベンチからサインを送ります。

このケースではスタート、このケースはバック

これは選手に徹底していますし、スタートを切ってはいけない打球でスタートを切って、結果として本塁生還を達成しても叱ります。

プロでもよく言われる(使われる)ギャンブルスタートですが、技術的にはさほど難しくないものなので、他の走塁に応用するために練習することはおススメします。

そのとき野村が考えていたこと ~野村克也の野球論、人材育成・組織術 (新書y)

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