捕手

打者共通の苦手なゾーンを知れば配球が楽しくなる。プロが教える配球の基本。

投稿日:2019年2月16日 更新日:

そのとき野村が考えていたこと 橋上 秀樹 (著)

そのとき野村が考えていたこと ~野村克也の野球論、人材育成・組織術 (新書y)

 あらゆる打者に共通する苦手ゾーンとは、簡単に言えば「内角高目」と「外角低め」です。これらのコースを得意とする打者は、ほぼいないと言っても過言ではありません。
 なぜ、「内角高目」と「外角低め」のストレートが打ちにくいのでしょう。いわゆる「甘い球」という表現がありますが、最初から狙っていなくても身体が自然に反応して打ち返せるのが「甘い球」だと定義するなら、「内角高目」と「外角低め」は、打つために窮屈な姿勢を強いられ、また、特別な技術を要するので、打つことが難しいのです。
 
 内角高目の球は、普通にそのまま打てば詰まります。腰の回転を早く、かといって体が早く開いてしまうとファウルになるので、腕をたたむ必要があります。
 外角低めの球は、体が突っ込まないようにできるだけ投球を引き付け、テニスのように手首を返さず、バットの面を変えないで打たないとライナーが飛びません。
 
野村監督の教えによれば、「内角高目」と「外角低め」のほかにも、多くの打者に共通する「苦手ゾーン」があります。
 
【ゴロゾーン】…コース的には少々甘く、真ん中やや外よりの低め
【ファウルゾーン】…右打者への左投手の内角スライダー
【空振りゾーン】…高めボール球のストレートを振らせる
【左打者だけが持つヒットゾーン】…外角ベルト当たりのストライク

本文より

アマチュア野球では特定の打者と何度も対戦することは稀です。基本的にはその試合で初めて見た打者を無情報のなかで抑える必要があります。

そんな中、打者のスイング等を分析して苦手ゾーンを割り出して打ち取る…というものが理想ですが、経験の浅い捕手にそのようなことはまず不可能です。

であるならば、ある程度の「セオリー」を叩き込んで、「こういう時はこういうボール」「子の時にこのボールはダメ」というようなことを覚えさせることが重要になると思います。

野村監督は打者のボールの待ち方を

A型…ストレートに重点を置きながら、変化球にも対応しようとする

B型…内角か外角、打つコースを決める

C型…レフト方向かライト方向か、打つ方向を決める

D型…投手が投げてくる球種にヤマを張る

と分類しています。

多くの高校生はA型、しかも真ん中周辺のストレート待ちでしょう。

こういうことが分かってくると、配球の大きなミスが防げるし、様々な成功体験を積んでバッテリーが楽しみながら野球ができるようになるのではないでしょうか。

指導者は、1球1球配球に目を光らせるのではなく、「明らかにセオリーから外れていることに注目しておく」「それ以外はバッテリーに任せる」という感じで今のところ捕手育成に不安を感じることなく指導できています。

続く。

そのとき野村が考えていたこと ~野村克也の野球論、人材育成・組織術 (新書y)

-捕手

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

プロが教える配球の極意とは。捕手なら知っておきたい配球の基本。

そのとき野村が考えていたこと 橋上 秀樹 (著) そのとき野村が考えていたこと ~野村克也の野球論、人材育成・組織術 (新書y) 書籍で野球を勉強するようになった時に、本当に野村克也氏関係の書籍を読み …

プロが教える配球の基本・セオリー。初心者から上級者まで参考になります。

梨田昌孝の超野球学  梨田昌孝著 梨田昌孝の超野球学―フィールドの指揮官 ストレート●とカーブ▲だけで3球勝負をしたら配球パターンはいくつになるだろうか●●●●●▲●▲●●▲▲▲●●▲●▲▲▲●▲▲▲ …

野球人なら絶対に読んでおきたい、野村監督から学べる本。配球と人生と野球。

【野村ノート】 野村克也著 野村ノート (小学館文庫) 野村氏が指導した選手しか持っていない門外不出の書である 【野村の考え】 の存在を知り、どうしても読みたくなり、ありとあらゆる手段を使って探し続け …