メンタルトレーニング

スポーツメンタルトレーニングの実践6 ~イメージトレーニングの方法~

投稿日:2019年3月5日 更新日:

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イメージの重要性

「イチローのバッティングフォームをイメージしてください。」

と言われれば誰でも簡単にイメージすることができ、それを真似することもできます。しかし、プロ野球やメジャーリーグで名前だけは知ってるけどあまり見たことのない選手のバッティングフォームはイメージできませんし、そしてそのバッティングフォームを真似することなんてできないはずです。

以上の事から、次の3つの事が言えると思います。

  • 知らないものはイメージできない。
  • イメージできないものはやれない。
  • 人間は自分のイメージを超えることができない。

 この3つの事は当たり前のような事ですが、ものすごく重要な事なのです。例えばレギュラー選手になりたいとして、「自分がレギュラーになってプレーしている姿」が鮮明にイメージできるでしょうか?また、練習してどんなプレーができるようになりたいのでしょうか?それを細部まで鮮明にイメージできますか?自分の目標についても同じように考えてみてください。

 「イメージできないものはやれない」「人間は自分のイメージを超えられない」という原則から、先程のなりたい自分の姿を鮮明にイメージできなければ、いくら練習してもできないのです。

上記のことから「イメージ」の重要性がわかってもらえたかと思います。

あるバスケットボールでの実験によると、同程度の技術を持った2人の選手に、1人には毎日20本のフリースローの練習をさせ、もう一人には毎日20本フリースローのイメージトレーニングのみをさせ、後日フリースローのテストを行うと、フリースローの練習をしていた選手の方が多く成功したのですが、イメージトレーニングだけの選手と成功率があまり変わらなかったということでした。

 

人間の脳は曖昧なもので、鮮明なイメージトレーニングを行うと、それを実際に体を動かしていると勘違いしてしまいます。もちろん技術練習をする事は大切ではありますが、イメージトレーニングを行う事がいかに大切な事か、またお得な事か理解できたと思います。

例えば怪我をしてしまっても何ら落ち込む必要はありません。正しいイメージとレーニングをしっかりと行う事ができれば、技術の低下は最小限に抑えることができますし、向上することもありえます。その中で、普段できないようなトレーニングをしっかりと行っておけば、怪我から復帰した時に周囲から大きな遅れを取ることはないはずです。

イメージトレーニングの基本

それでは、5秒間で「スキー」をイメージしてください。

どんなイメージを浮かべましたか?

  • 自分以外の誰かがスキーをやっている。 →イメージ初心者
  • 自分自身がスキーをやっている。    

まずこの2パターンに分かれたと思います。イメージトレーニングの基本は「自分」が動いている、やっている姿をイメージすることです。

それではもっと具体的に聞いていきます。

  • 目の前に広がる山の景色をイメージできましたか?
  • 顔に向かってくる風の冷たさをイメージできましたか?
  • 山の中でどんな臭いがしているかイメージできましたか?
  • 自分の筋肉がどう動いているかイメージできましたか?
  • ターンのリズムや板が雪の上を滑る「シュッ、シュッ」というような音をイメージできましたか?

上級者はこのようなイメージが鮮明にできています。ここまでできると、イメージトレーニングは技術練習と変わらないくらいの効果を発揮するでしょう。

イメージトレーニングは「五感」をフルに働かせないといけません。

五感…「見る」「聞く」「におう」「味わう」「触れる」という感覚のこと。

今回はスキーを例に出しましたが、野球であれば「バッターボックスから見える球場、相手投手」「歓声、ベンチからの応援」「グラウンドのにおい」「顔を流れる自分の汗の味」「バットの感触」などをイメージします。できるだけ自分がグラウンドに立っている姿を、また自分が練習している姿をリアルにイメージできるようにしましょう。

イメージトレーニングの方法

イメージトレーニングは、するのに場所を選びません。練習の合間などに活用すれば、練習効率がアップします。【①イメージ、②スローモーション、③ハーフスピード、④フルスピード】②~④は実際に体を動かします。①~④を各5秒ずつ、計20秒でトレーニングができます。練習の合間にこんな時間を数回作ってみるのはどうでしょうか?

練習日誌を使ったイメージトレーニング

 練習日誌を書くことは、実はイメージトレーニングだったのです。その日のプレーを思い出して、よかったプレーは何度もイメージして、プラスのイメージを頭に焼き付けます。そして悪かったプレーを一つ一つ思い出しながら、何度も成功のイメージができるまでイメージし続けます。そうやって、練習日誌を書きながらプラス思考になって、それから次の日の目標設定をしてから寝てください。

練習の質を上げるにはどうしたらいいか

 野球というスポーツには多くの「間」があります。練習で考えても、自分がプレーに関わらない「間」というのは、考えてみるとかなり多いと実感できると思います。では今まで何もしていなかった「間」の時間を有効に使えれば練習の質が上がるとは思いませんか?

 例えば、フリーバッティングの守備の時、伸びる選手は上手な人のプレーを盗もうとして、上手な人の動きをイメージして再現しようとします。伸びない選手はただ単に声を出しているだけ、ボールを拾っているだけです。また、シートノックの時でも、伸びない選手は自分の番が終わったら声を出しているだけです。逆に伸びる選手はイメージノックなどをして少しでも上達しようと努力します。

イメージトレーニングはいつでも、どこでも、短時間でできます。毎日の練習に取り入れてみましょう。

-メンタルトレーニング

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