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スポーツメンタルトレーニングの実践4 ~リラクゼーションの方法~

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リラクゼーションとは何か

新版 今すぐ使える メンタルトレーニング 《選手用》

書籍などでは以下のように述べられています。

 セルフコントロールをするためのトレーニングであり、緊張した場面での気持ちのコントロールをしたり、サイキングアップと組み合わせて、最高のプレーができるようにする。メンタルトレーニングの最も重要なスキルのひとつです。これが基本になければ他のテクニックが成り立たないほどの役割を持っています。リラックスとは、広辞苑によると「くつろぐ、力を抜く、緊張をゆるめる」とありますが、スポーツで使うリラックスは、一般に考えられているものとは異なると考えて下さい。スポーツ心理学では「ほどよい緊張の中で自分をうまく操作できる状態、理想的心理状態」。つまり、リラックスしすぎないで緊張もしすぎない状態。ゾーン、フローと呼びます。

ゾーン、フローの状態はもちろん個人差があり、緊張・興奮したほうが能力を発揮する人もいれば、とことんリラックスした冷静な状態でないと能力を発揮できない選手もいます。しかし忘れてはいけないのは、競技種目によっても理想的なリラックス状態が違うということです。弓道やアーチェリーの選手がウホウホと興奮していてはいいパフォーマンスを発揮できないだろうし、野球やラグビー、アメフトなど激しい動きをする種目の選手があまりにもリラックスしすぎては、気分がのらず、結果がもうひとつということになりかねません。このことから、自分と競技種目に合ったリラックス状態を見つける必要があります

リラクゼーションとサイキングアップ(後日記事にします)はセットで考えられていて、重要な心理的スキルであると学びました。

試合前に球場の外で音楽を聞いたりする選手も多いですが、「リラックスできる音楽を聴いてから気持ちが盛り上がる音楽を聴く」という感じで、まずは自分の心を整える必要があるということです。

「緊張した自分の心を整える方法」を知っているのか知っていないのか、そして実行できるかどうかは、「メンタル」の重要な要素であると思います。

リラクゼーションの具体的な方法

全てを行う必要はありませんが、書籍などでは以下のような手順でリラクゼーションを行うことを推奨されています。

1.音楽の使用

 人間にとって心地よいリズムである「1/fのゆらぎ」が含まれている音楽を活用する。またこの音楽を聞くとリラックスできるというものを見つけ、何度も聞いて条件付けしてみましょう。

2.スマイル

これがリラックスするための簡単で重要なテクニックです。自分が、また選手が調子のいいときや力を発揮しているときはどんな顔をしているかチェックしましょう。

3.セルフマッサージ

深呼吸や音楽に合わせて、手で顔や腕、お腹や足などを自分でマッサージしていきます。この時もスマイルは忘れてはいけません。

4.あくび

大きく声を出して、あくびをしてください。

5.深呼吸

一番簡単なのは「深呼吸」です。鼻から大きく吸って口からゆっくり吐きましょう。また、吸って止めて吐くとか、吐く息を長くし同時に「リラーークス」などの言葉を使って自己暗示をかけるやり方など色々あります。

6.身体の動きに合わせて

呼吸法を身体動作に合わせて行うとより効果的です。とにかく深呼吸と自分の動作をスローモーションにしこのゆっくりした動作に呼吸を合わせてみてください。そして筋肉の動きと心の状態を自分なりに感じてください。

7.漸進的筋弛緩法

 要領は、鼻から息を吸いながら部位に力を入れ、息を止めてさらに部位全体に力を入れてしばらく筋肉の緊張を感じ、次に口から息を吐きながら力を抜いて、息を吐ききった状態で暫くリラックス感を感じます。

8.自律訓練法

 手にカイロを持っているイメージで、「手があたたか~い」という言葉を口の中でつぶやきます。

9.メディテーション(瞑想)

 音楽に集中して、「無」の状態になりましょう。寝てしまってもかまいません。

10.消去動作

 催眠状態に入る選手もいますので、必ず行ってください。

11.イメージトレーニング

 詳しくは後で説明します。まず自分のベストプレーをイメージし、次にそれをスローモーションで行い、最後に普通のスピードで行います。

12.身体のストレッチ

 ここまで終わってから、普段やっているストレッチに移行します。音楽はかけたまま、リラックスして行いましょう。

リラクゼーショントレー二ング導入の実際

ウォーミングアップ前に、CDプレーヤーなどで音楽をかけ、グラウンドに寝かせて上記のリラクゼーションのトレーニングを行い、それからサイキングアップ、ウォーミングアップに入るようにしていた時期がありました。

ウォーミングアップで大きな声を出して、気分を盛り上げ、一体感を出すというチームはたくさんありますが、その前にリラクゼーションを行っているチームを見ることはほぼありません。

メンタルトレーニング的にはこのリラクゼーションは重要なスキルでありますが、実際の練習に導入するとなると、なかなか難しいものがありました。

今すぐ使えるメンタルトレーニング―コーチ用

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