指導論

早稲田実業野球部の問題行動の内容は?学校の対応は間違っているの?

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先日、早稲田実業野球部の不祥事問題について記事を書きました。

高校野球の世界にいると、大会の出場辞退や不祥事なんて日常茶飯事なので(よくないことですが)、最初出場辞退の報道を見た時に「あ、早実で何か問題が起こったんだな」程度の感覚でした。

私は東京都民ではありませんが(近いですが)、そんな私もヤフーニュースで知ってしまうくらい拡散されたことには驚きました。これは何かヤバいことだったんだなと、少し何をやったのか知りたくもなりましたが、学校側が非公開にしている以上、それなりの理由があることは推測されたので、それ以上詮索はしませんでした。

本気で調べようと思えば、関係者やそれに近い人に連絡を取れば、さらっとなら教えてくれたかもしれませんが、これだけ事が大きくなっているのに「何があったの?」なんて絶対に聞けませんよね、普通。

「他人の失敗は自分の失敗」なので、私が指導するチームへの指導を考えさせられる出来事でもありますし、自分の選手は大丈夫!と胸を張れない自分に危機感を覚えました。

学校の常識は世間の非常識?

これは教員に対してよく言われる言葉です。大学を卒業してすぐに教員になった人は、教員の世界しか知りません(当たり前ですね)。顧客は我々であれば永遠と高校生。そして「先生!」と呼ばれて人に物を教える立場にすぐなってしまいます。一般社会の人にも進路指導関係でもない限り会うことはありませんし、名刺交換すらあやふやなベテラン教員もいます。

そんな狭い社会に我々は生きていますので、「一般社会の常識」が何なのか、わからないものです。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190918-00014157-bunshun-spo

こんな記事が出だしたので色々と情報が拡散されていくのでしょうが、学校側の対応は一環として以下の通りです。

早実は、辞退の理由について『教育上の観点から答えられない』と詳細な説明を避けています。学校の対応に疑問の声が上がる一方、『公表できないほど危ない話なのか』と動揺が広がっている」(スポーツ紙記者)

 早実は「週刊文春」の取材に対し、「ご質問につきましては、教育上の観点および関係者への配慮により、お答えできかねます。なお問題行動につきましては、引き続きしかるべき対応を取って参ります」と回答した。

ちなみに、早稲田実業は私学であり、私は県立学校の教員であるので、私学がどのような指導をしているのかはわかりませんが、我々教育界の人間の考えであれば、記事で報道されているような内容の事案が発生した場合は、どの学校でも同様の対応をするのではないでしょうか。

一般社会では「不祥事が合ったら詳細を公表して関係者が辞任などの処分をされる」というのが普通なのでしょうか。確かに、「謝罪会見」なるものがいっぱい報道されています。そこで様々なことを追及されています。それが一般社会の常識なのでしょうか。私にはわかりませんが。

しかしながら、我々は教員です。早実は、「今回の問題行動の詳細を公開してしまうと、関係生徒を守れない」という判断をしたのでしょう。そして現段階ではそれを徹底しています。これが、「教師の常識」なのかもしれません。(教育関係者から反対意見もあるかもしれませんが、私はいわゆる底辺高校をずいぶん長く経験していますので、色々と一通りの問題行動の対応は経験しています)

例えば犯罪行為を犯してしまえば、報道されるでしょう。これは仕方がありません。学校側も「報道の対応を一本化」して管理職が取材に対応しますので、隠すことはしません。

しかしながら、警察が介入して犯罪行為になっていない場合は、こちらから外部に詳細を公開することはしません。今回の早実の対応に関しても、逮捕されるような案件ではないために、学校は非公開にしているのではないでしょうか。

私は早稲田関係者ではありませんし、早稲田を擁護するつもりはありません。しかしながら、世間が早稲田実業の世間への情報公開への対応について、あまりにも批判的な意見が蔓延しているので、公立高校教員の立場から、私見を述べてみました。

また機会があれば記事にしようと思いますが、我々野球部の指導者は野球だけを教えているわけではありません。きちんと野球を通じて人の道を教えているつもりです。

しかしながら、「野球部の活動」はあくまで「野球の指導」が中心になります。その中で、どれだけ部員に人の道を教えることができるのか、また我々がそれを教えるのにふさわしい人間になるための努力を惜しんではいけません。

早稲田で起きた問題を、どのように部員の指導に生かすのか、考えていきたいと思います。

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