打撃 投球 指導論

4スタンス理論は個に応じた野球の指導につながるのか?投手指導や打撃指導などへの活用法について。

投稿日:2019年8月20日 更新日:

野球指導は個に応じた指導が必要である

野球において、ピッチング指導やバッティングの指導には「フォーム指導」が必ず入るでしょう。基本的に指導者は「自分のやってきたスイング」を選手に指導します。

これは間違った指導方法ではないと思います。自分が実際にやってきて成果が上がった方法を指導しようとするのです。

また、様々な勉強をされている指導者の方は、講習会に参加したり、書籍を読んだり、DVDを購入して視聴したりして、指導方法を学んでそれを選手に指導します。

これも、素晴らしい指導であると思います。

しかしながら、我々指導者も自分が現役の時に経験したと思いますが、指導者に「こう打て(投げろ)」と言われても、その方法が全然しっくりこなかったことってありますよね。

理想のフォームと、選手のやりやすいフォームは違ったりするものですが、明らかに合っていないというときに、それを強制しようとすると悲劇が起こります。投手指導で考えたら、これが故障につながるでしょう。

投球フォームや打撃フォームは人それぞれ。これは間違いないのですが、それを言い出したら指導なんてできません。数名の選手を指導するだけなら大丈夫ですが、何十人もの部員を指導するようになったときに「個別の指導」なんてできるはずがありません。

では、どうしたらいいのか。私が色々と考えて、参考にしてきたことを紹介したいと思います。

4スタンス理論の考え方について


「4スタンス理論」バイブル

人間の動きのタイプは4つに分けられる、という考え方です。講習会などにも参加しましたし、書籍も読み込みましたが、基本的に書籍で紹介されている方法でのタイプチェックは当てにならないそうです。

セミナーに参加したときに、マスター級のトレーナーさんが「書籍では絶対にわからないようになっている」と言われていましたし、本当のトレーナーさんが行うタイプチェックは、床に寝て足の裏を押して、どう体が反応するかでタイプチェックを行っています。

ちなみに私もタイプチェックを行ってもらうとき、最初にお願いしたトレーナーさんが判定したタイプと、わかりにくかったのかさらに先輩のトレーナーさんにチェックしてもらったタイプとでは、判定が変わっていました。

4スタンス理論はタイプチェックが命なのですが、このタイプチェックが本当に難しいそうです。中途半端な知識で選手を判定し、「君はこう動いたほうがいい」と指導してしまうと、結局はタイプ判定が間違っていたら、合わない動きを指導することにつながります。

トレーナーさんに指導してもらうのがいいでしょうが、当然費用もかかるのでお願いできないチームもあるでしょう。

私は4スタンス理論については「方法は1つではない」ということを知れたことだけで十分指導力向上に役立ったと思います。様々な書籍を読み込みましたが、素人が活用して指導しようとすると、子供のためにならないのではないでしょうか。

間違いなく「体の動かし方のタイプ」はありますので、そういう概念のない方は一度書籍を読み込んでみると本当に勉強になります。なかなか活用までは難しいですが…。

バットの握り方も4種類に分かれる


「4スタンス理論」で野球がうまくなる!(DVD付) (スポーツ新基本―野球)

手のひらで握るよりも、指で握ったほうがバットコントロールがしやすい…みたいな感じで「バットの握り方はこうだ」というような指導法がありますが、これもタイプによっては「手のひらで握る」「指で握る」に別れ、さらに「真っ直ぐ握る」「少し斜めに握る」というタイプにも分かれます。

私は「指で、少し斜めに握る」タイプですが、選手は「手のひらで真っ直ぐ握る」方がいいタイプもあるでしょう。こうやって考えると「本人が握りやすい方法でいいじゃないか」となるのではないでしょうか。指導者がタイプチェックが本当にできて、その選手のタイプに応じた指導ができるのなら「こう握れ」とやってしまってもいいと思いますが、わからないのなら、強制しなくていいでしょう。

私は投手出身ではないのですが、ボールの握り方もそうですね。明らかにおかしい握り方はNGでしょうが、本人が一番投げやすい握りをさせてあげるほうがいいでしょう。

トップハンドで押し込むというバッティングはどうなのか?


キミは松井か、イチローか。―野球革命 4スタンス理論

トップハンド(右打者なら右手)で押し込む、という表現があります。まぁ実際はインパクト後にボールを押し込むことはできないのですが、要はスイングの時にトップハンドを優位に使うか、ボトムハンド(右打者の左手)を使うか、というのも、スイング指導で考えかたが分かれる部分です。

だいたい、トップハンドを優位に使う考え方をする人は、ボールを呼び込んで打つ感覚を持ち、ボトムハンドを優位に使う考え方をする人は、前で打つ感覚を持っている人が多いです。

これも「どちらが正解」というのはありません。我々指導者も、ノックを打つときにどちらの手でボールをトスアップするかでタイプが分かれます。私はボトムハンドでバットを持って、トップハンドでトスアップしてノックを打ちます。自慢ではないですが、それなりに上手くノックは打てますが、逆手でノックを打とうとすると、本当に上手くノックが打てません。

打ちやすい方法があるのに、あえてその逆で打て!なんて言われたら、いい打球なんて打てるはずがありません。自分の感覚が合わない人もいるということを知り、違いを認めれることが大事なのです。

スライディングは膝で滑るほうがいいの?


これだけで必ず打てる! 廣戸流超バッティング理論

スライディングについて「膝で滑るほうがいい」というような考えかたがあります。こちらのほうが減速しないし、立ち上がりも速いと。そしてプロの足の速い選手もそうしている。そんな話を聞いて、私もそのように指導していましたが、全然できない部員が半分くらいいるのです。その答えが書籍にも書いてあり、「膝で滑るタイプ」と「お尻で滑るタイプ」に分かれるそうです。それからは、「やりやすい方」でスライディングをするように指導できるようになりました。

4スタンス理論のまとめ


はじめての4スタンス理論

この理論を本当にマスターできたらすごい指導者になれそうな気がします。しかし、本当の指導方法を学ぶためには資格を取得しないといけません。その資格を取得するのには、だいたい10万円以上かかります。

書籍などを読んで「だいたいのことを知る」だけでも、指導の幅が広がります。私もいずれ指導法を学びたいな…とも思っていますが、時間とお金がないのでなかなか計画が進みません。

私は「書籍を読んだだけでタイプチェックを行って指導をするのは危険」と判断していますが、「知ること」は本当に大事だと思います。

この記事が何かのお役に立てれば幸いです。

-打撃, 投球, 指導論

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